能登半島周辺の海藻

~能登詞藻庵(のとしそうあん)の海藻日誌~

富山 氷見の海藻 第3回 ~2021.02.12~

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能登半島周辺のホンダワラ科植物を紹介するHPを将来的に立ち上げたいので、そのひな型としてこのブログを頑張って更新していこうと思う。

当面は個別の海藻種の紹介と打ち上げ採集の様子をゆるく伝える2パターンになるかなぁ。

今回は後者、海藻が生えている様子をお届けしようと思う。

前回の氷見の記事から早1年と3ヶ月も経ってしまった。

cladoalgae.hatenablog.com

お気に入りの氷見某所。

この日は波も穏やかで潮もよく引き、長靴だけでいつもは見れない場所の海藻も観察することが出来た。

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突堤に生えた海藻たち

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ウミトラノオホンダワラ類の中でだいぶ高い所にも生える

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一つの岩に生える多種多様な海藻たち

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生時のヒジキ。潮間帯の発達しない日本海側では珍しい。ウミトラノオと生育場所を競合している。

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みずみずしいヒジキ

↑の写真にはホンダワラの仲間として「ウミトラノオ」「ヒジキ」「ミヤベモク」が写っている。

一見して美しいヒジキに見惚れるが、その裏には基質をめぐる激しい種間競争が繰り広げられている。

現に一月後にはヒジキだけがいなくなっていることも過去にあった。

自然は美しいが厳しい。

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ヒジキの繊維状付着器。仮根を伸ばし基質に張り付いている。

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オキツノリだろうか、赤色が美しい。

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紅藻類もよく見られる。カバノリ、ミリン、スギノリなどが写っている。

一時間かからずに約25種類の海藻類を観察することができた。

私はメジャーどころしか種類が分からないので、実際にはさらにたくさんの種類が生えていることだろう。

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観察されたホンダワラ

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観察された褐藻、緑藻類

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観察された紅藻類その1

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観察された紅藻類その2

ここで採集したジョロモクの押し葉標本がきれいにできた。

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ジョロモクの押し葉標本

一連のツイートはこちら。

最後に標本にした種名をリストアップしてお別れです。
サンゴモ類を同定できるようになりたいなぁ。

・アナアオサ

・ウスカワフクロノリ

・ハバノリの仲間

・ウミウチワ

・ヒジキ

・ジョロモク

・エンドウモク

・ヤツマタモク

アカモク(雌雄の生殖器床をそれぞれつける)

・イソモク

・ミヤベモク

・ウミトラノオ

・ワツナギソウ

・フシツナギ

・コスジフシツナギ

・スギノリ

・オキツノリ

・コメノリ

・ミリン

・カバノリ

・シラモ

・ツルシラモ

・ムカデノリ

・ヒラムカデ

・サンゴモ類2種