海藻サイアノタイプ その1
サイアノタイプという写真の撮影方法があります。
サイアノタイプは青写真や日光写真とも呼ばれ、その美しい青色から多くの人に愛されています。
イギリスのアンナ・アトキンス[Anna Atkins](1799~1871)は植物学者にして「世界で最初の女性写真家」としても知られています。
彼女が1842年に自費出版した『Photographs of British Algae: Cyanotype Impressions』は、題名通りイギリスに生育する海藻をサイアノタイプで撮影し、それをまとめた写真集です。
その美しい写真の数々に私は大変感銘を受けました。
そこで自分でも作ってみたので、ここ2週間の間に出来上がった分をまとめました。
ここまで載せた写真は、水洗してすぐにスマホで撮影したものです。
乾燥させると、少し違った青味になります。
アンナ・アトキンスさんの作品は乾燥後も濃い青色のままです。
台紙や試薬、感光時間など、工夫する余地はたくさんあるので、これからも色々試していきたいと思います。
サイアノタイプおもしろいですね。
普通にデジカメで撮影するのとはまた違った、海藻の美しさを楽しめます。
余分な情報を排した、その海藻が持つ自然(じねん)のシルエットと、深い海の青色がいいです。
また作りためたらまとめていこうと思います。
おまけ
アンナ・アトキンスさんに関する書籍には以下のものがあります。
『Sun Gardens: Cyanotypes by Anna Atkins』
- 出版社 : Prestel
- 発売日 : 2018/11/5
アンナ・アトキンス女史の主要なサイアノタイプ作品が収録されています。
女史に関する解説も充実。
大型本で、見開きいっぱいに美しいサイアノタイプが印刷されていて、青色の世界に没入できます。
2年前はAmazonで8000円しないくらいで買えましたが、残念ながら現在はプレミア価格となっています。
英文です。
『Cyanotypes Of British Algae: The Cyanotypes Of Pioneering Photographer Anna Atkins: Anna Atkins' Algae Cyanotypes』
- 出版社 : Independently published
- 発売日 : 2021/8/23
こちらは最近出たばかりの一冊です。
冒頭にも紹介した『Photographs of British Algae: Cyanotype Impressions』やその他アトキンス女史が発表した多数の海藻サイアノタイプが収められています。
250葉近くの海藻や陸上植物のサイアノタイプ写真を見ることが出来ます。
しかし上の写真の通り、モノクロ写真での掲載であり、カタログ感は否めませんが、アトキンス女史のサイアノタイプ写真は代表的なもの以外は目にする機会がほとんどないので、貴重な一冊だと思います。
値段も1500円程度なので、気軽に購入できると思います。
英文。ペーパーバック。
みんなも作ろう海藻サイアノタイプ。